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第16回 エッチなパンツで子育て開始! ~ 赤ちゃんが降ってきた!~

スズメの赤ちゃん 「ぴよ」
スズメの赤ちゃん 「ぴよ」


赤ちゃんは、空から降ってくるものなんです。


4月17日(木)

 雨上がりの朝、仕事に行こうと家を出たら、焼き鳥のタネがゴロゴロ地面に転がっていた。

 あ~、雨にやられて巣から落ちたか。と思った瞬間。

 目が合ってしまったー!コイツまだ生きてるよ!

 どうすんべ。

 「そしてやさいは赤ちゃんを食べました」 だと、話が終わってしまう。

 どうしようかとウロウロしていたら、親がやってきた。

 「あんたまた面倒くさいもん拾ったねぇ!しょうがないから水飲ませてみるわ」という有難いお言葉を頂き、スズメの赤ちゃんを母親に預けて仕事へ。

 仕事中も当然気になる。仕事が終わればまっすぐ帰宅!

 ぴよはどこだ――っ!!

 小さな声がする。生きてた!!

 「こいつ家が傾くぐらいよく食べるよ」と言いつつ、ウチのオカンはちゃんと面倒をみていた。

 「まずは無理矢理に水を飲ませて、餌をやって、『この人間はゴハンをくれるんだ』ってのを分からせないとダメなんだよ」

 そうすか~。

 そして、その晩。

母 「今日○○(ワシの本名)がスズメ拾っちゃってさ~!世話してやったら、生き帰っちゃったよ~!」


父「あなたは生き物を育てるのが上手いねぇ」

母「でしょ~?!人間だけ失敗したわ!上も下も2人とも!」

 生き生きと語る母。非常に肩身の狭い夕食だった。

 夜はワシの部屋にぴよを持っていく。まだほとんど立てないぴよの家は、ティッシュペーパーの箱の上面を切り開いたものだ。

 1日で人になついた、ぴよ。ワシが部屋に戻る度に、小さい声で餌くれコール。

 猫と一緒に寝ると安心して寝れることがあるが、鳥1羽でも違う。ぴよの箱を机の上に置いて安心して眠るワシ。

 そうだ、我が家にはネコが2匹いた…。天敵と屋根を共にするぴよ。アイツらには気をつけねば。

 「ピヨちゃんの朝は早い」

 これは、ワシと友達の間で流行った内輪ギャグだが、マジでぴよは朝からよく鳴く。おかげで30分早い起床。

 ぴよに餌をあげて、ティッシュペーパーやら下に敷いてある使い捨てカイロを取り替える。そして仕事へ。


 仕事が終わればぴよの元へ。「食いしん坊バンザーイ!」と言いながら餌をやるワシに、「バカみたい…」とオカンの冷たい視線が注がれる。バ…バンザーイ…。

 そしてある朝。その日はかなり暖かかった。「暖かいからカイロ替えなくてもいいや」と思って、そのまま仕事へ行った。

 帰ってくるなりオカンに叱られる。「鳥、元気なかったからカイロ替えといたわ。まだ体温調整が自分じゃ出来ないんだからね」

 ス、スイマセン…。

妹「アンタのせいだー」

 …うるさいダマれ!!

母「アンタ休みの日には遊んでないで、鳥に日光浴でもさせなよー」


4月20日(日)

 しっかり遊びに行った。


4月22日(火)

 この日は平日休み。ポカポカと呑気な日差しが暖かい。ぴよを連れて庭へ遊びに行く。

 庭の木にぴよを留まらせるが、まだバランスが悪く、木から落ちる。そして、まだまだ外の世界が怖いぴよは、枯れ草の中に潜りこんだ。

 小さなぴよが消えた。すぐに見つけたものの、別れの日はいつかこんな風にあっけなく来るんだろう、と思った。


4月25日(金)

 ぴよが入っているティッシュの箱の上面を開けておいたら、ぴよは自分で箱から脱出した。

 すぐに棚の裏やタンスの裏に隠れる。本能でどんな所が安全か分かってる。

 でも仕事の前にそんな場所に隠れちゃやーよ。下に車輪がついて動かせるタンスだからまだ良かったが。


4月27日(日)

 この日は用事があり、どうしても外出しなければならなかった。ぴよは相変わらず、箱の中を掃除する度にあちこちに隠れる。

 ワシの帰宅はどう考えても夜10時。ネコにやられたらマズい!

 鳥かごに移すことを決意。餌を自分で食えるんだろうか?

 しかし行かなければ…。行く前にたくさん餌をあげて外出。初めての鳥かごでストレス死にしたらどうしよう!等と考えていたが、ぴよは1日で鳥かごに馴染んでいた。

 止まり木で寝てるぴよ。安心した。


4月30日(水)

 朝、鳥かごを掃除する時にぴよが逃げた。少し外を飛んだものの、まだ怖いらしく、狭い場所に隠れてしまう。

 だから仕事の前のかくれんぼは禁止っ!!鬼は、ワシではなくてウチのネコ共。興味津々で狙ってるぞ!

 しかし、ワシが「シッ!」と追い払うとネコは逃げた。

 ネコなりに「食べたいけどこいつ家族らしいしな~」と思っているのだろうか?


5月2日(金)

 朝、またぴよが逃げる。我が家の柵にぴよは留まった。

 「ぴよ、おいで」

 手を伸ばした。

 「チュンッ」

 ひと声、ぴよは鳴いて、隣の麦畑へ飛び立った。 あっという間に姿が消えた。

 ワシはただ呆然と立ち尽くした。

 いつかこんな日が来ることは分かってた。ぴよを籠の鳥にする気も更々無かった。

 それなのに、出てくる涙。ぴよと過ごした2週間。

 スズメがこんなになついてくれるなんて、思ってもいなかった。ワシが来る度に、餌をくれと鳴くぴよ。帰宅する度に、安堵と喜びをくれたぴよ。

 ぴよのいない、以前と同じ家族構成になった。

 この先、どんな生き物が自分と過ごし、そして別れていくのか。ぴよは可愛かったり、やさしかったり、面倒くさかったり、微笑ましかったりした。

 そしてワシはぴよを通して、スズメという生き物がどんなものかを少し知った。

 外は日差しが暖かい。元気でやるんだぞ!


 確かにこの部屋にいた、ぴよ。かわいいぴよへ・・・




投稿者: やさい



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今回は日記風に淡々と記されてますが、読ませますなあ。わしは、少し涙ぐんでしまった。
ぴよもやさいさんも、
「がんばれー(ブルーハーツ調で)」
[ 2008/05/14 02:01 ] [ 編集 ]

>山口さま
おっ、初めてのコメントでしょうか?!ありがとうございます!
いちおスケジュール帳に簡単にメモってたんで、ちゃんと順を追って書くことができました(笑)。
山口さん、あなたに、ガンバレ~!
[ 2008/05/14 02:31 ] [ 編集 ]

( ´ー`)ノ コンニチハ!
昔飼ってた『セキセイインコ』の事を
思ぃ出しました…野生に帰れて良かったピヨ

上手く言ぇませんが
小さきものの存在が
周囲に与ぇる影響ゎ計り知れませんね
[ 2008/05/14 17:35 ] [ 編集 ]

>LoveSupplyさま
こんにちは~o(^-^)o
セキセイインコ飼ってたんですね!ウチもワシがまだ子供の時にインコいたな~。
割りとウチは動物好きで色々飼ってますが、偶然に家族になった動物との出会いと別れは意図的に飼いはじめた子とは別の感慨があります。偶然のためにフリーでいるのも悪くないかな?鳥を拾ったのはこれで2回目なんです。
[ 2008/05/14 18:17 ] [ 編集 ]

素敵なお話です。


 読ませますねぇ!!今までのシリーズの中で最長ですかね?。タイトルも素敵です。
 途中、やさいさんの子供の頃のお話か、つい最近の事かどっちかなと判断がつかぬまま、辛い結末・・猫に食べられてしまった・・・の強迫感をぬぐえないまま、ちょっとはらはらしながら読みました。・・でも、哀愁があるけどいい結末でひと安心。

 私は幼い頃、車庫から出てくるトラックにひかれそうになっていたもう少しだけ飛べそうな雀をトラックの前に出て救ったことがあります。家で籠に入れておいたら、私の留守中に父親が逃がしてしまいました。父の話では、親雀が迎えに来て籠の周りを飛び回っていたので、返してあげたとの事。
 中一の時、セキセイインコを飛べない子供の頃から飼って、部屋の中で手に乗せて可愛がって育てました。一月ほど育てて大丈夫だと思って手に乗せて外に出ました。飛びたたなかったので、部屋でのいつもどおりすぐに戻ってくると思って、セキセイインコを乗せた手を上に振り上げたら、向こうの林に向かって一直線に飛びだって、二度と戻ってきませんでした。・・・・
 そんな諸々の鳥との思い出を思い出しながら郷愁を胸に読ませて戴きました。

 写真のぴよ、ほんとに小さいですね。
・・・余談ですが、研究社?の和英中辞典が後ろに写ってるのも郷愁です。(笑)
[ 2008/05/15 00:28 ] [ 編集 ]

>雑草Zさま
コメントありがとうございます!車で走ってると、今の時期は特に鳥にぶつかりそうで、ちょっと気を使ってしまいます。
トラックにひかれそうになりながらも、小鳥を助けられたのは凄いですね!
お父様も鳥の気持ちが分かってらっしゃるようで、素敵です。でも、帰ってきたら小鳥がいないのはショックだったでしょうね。
インコの話を読んで、ワシも「ひょっとしたらぴよが帰って来るかな?」としばらくは思ってましたが、雑草Zさんのインコと同じく、2度と会っていません。鳥はやはり本能的に、大空を求めているのでしょうね。
人間以外の生き物は、ヒトとはまた違った反応を見せてくれるので、大変だったり面白かったりします。
ヒトの言葉は喋れなくても、感情が通じてると思うと嬉しくなります。
研究社の辞典に目がいったとは…雑草Zさん、さすがです!(笑)
[ 2008/05/15 07:21 ] [ 編集 ]

いい話ですね。
ぴよが自分の羽で飛び立ててよかったです。

優しくて悲しい話に濡れてしまいました(目が)

ぴよに乾杯!
[ 2008/05/15 20:27 ] [ 編集 ]

>籠の鳥にする気も更々無かった


 もう、人間と一緒に住むことが定着している猫や犬や家畜は別として、他の生き物は別れが寂しくとも、いつか自然に帰すべきですね。
 逃がさずに最後まで飼って死んでしまった時の後悔のほうが後味悪いですね。
 ぴよも、籠の鳥にならなくてよかった・・と思いましょう!
 私も小さい頃からそう育てられました。お祭りで買ってもらったカメ(今のようなミドリガメではなく、普通に日本にいるカメ)も、暫く飼ったら川に放していました。幼い頃、売るときに甲羅に通されていた針金を外さずに川に逃がして、親に指摘されて、もう深い所まで行ってしまった亀をズボンの腰の所まで水に浸かって取って来て針金を外したのが思い出に残っています。その後、亀が時々首を伸ばして水面の外を覗きながら下流に泳いで行った様子が鮮明に記憶に残っています。
 

>トラックにひかれそうになりながらも、小鳥を助けられた

いえいえ、車庫から出たばかりのノロノロ運転のトラックでしたから。それから、トラックのオジサンは必ず止まってくれる・・・と言う子供の信頼感・・と言うか楽観・・でしょうか?がありました。

>特に鳥にぶつかりそうで、ちょっと気を使ってしまいます。

 お優しいですね。・・・鳥に車がぶつかるなんてないでしょう・・・と言いたいところですが、結構あるみたいです・・私も苦い経験があります。
[ 2008/05/15 22:13 ] [ 編集 ]

>SINさま
まだ立てない鳥ってどれくらいで飛べるようになるのだろう?と思いつつ飼ってましたが、意外と成長が早かったですね~。推定生後3週間でスズメは独り立ち出来るんじゃないかと思います。
それから体温調整まで気を配れず、親に指摘されたのは勉強になりました。やはり子供の世話はちょいと頭を使わないといけませんね。
「濡れてしまいました(目が)」って(笑)。
[ 2008/05/16 03:59 ] [ 編集 ]

>雑草Zさま
えっ、カメに針金巻かれて売られてたんですか?!
どんな理由かは分かりませんが(甲羅の見栄えを良くするとか?笑)かわいそうです。カメを川に放す時に深みに入ってまでも、針金を外してあげた雑草Zさん、素敵です。お父様の教育も立派ですね!
犬や猫はヒトになつくと、よほどナイスな異性の相手がいないと出ていきませんが、鳥はまた別ですね。
ちゃんと飛べない時も外の様子を窺ってました。
ウチは以前、ウズラを飼ってましたが、その時に何羽が小屋から逃げ出して、当時健在だったウチのオス猫に食われたことか!
もうそのオス猫は長年生きてポックリ逝っちゃいましたが、正に鳥の本能と猫の本能のぶつかり合いでした。
動物といると、その動物の習性に考えさせられたり、また、世話してる中で自分のエゴに気付いたり、色々失敗してますが、出会いがあればまた懲りずに飼うと思います(笑)。
[ 2008/05/16 04:28 ] [ 編集 ]

う~~ん。エライなぁ。
ワシ。なら、エゴイスティックに雛の可愛さに負けてしまいそうだ。一度手にしたなら籠に囲って手放せそうにナイかも。トロが渋谷に行ってしまった時でも一週間ほど立ち直れなかっただし。ゼンゼン達観デキナイ。イカンなぁ。反省してみるだす。
[ 2008/05/16 14:00 ] [ 編集 ]

動物を商品扱いしないで欲しいですね


>カメに針金巻かれて売られてたんですか?!

もっと酷い状態かも知れません。甲羅に2つ穴が開けられて針金を通して(もちろん亀の体ではなくて、甲羅と体の間の空洞を通すのですが・・)持てるようにして売っていたのです。(そんなことしなくても持てるわい!・・犬の首輪のように繋いでおけるとでも言う事ですかね?)。当時の私のような幼い子供が、こんな事しても大丈夫なんだ!!・・と思ってしまったら大変ですね。・・・でも人間は動物に対しても残酷な事を平気でしますね。家畜にも焼印とか去勢とか、色々します。

×××× ×××× ×××× ×××× ××××

 逃がした亀に連れられて、竜宮城にはいけませんでしたが、玉手箱は開けたみたいで、いつのまにか幼い時期は去って、白髪交じりになりにけり・・(笑)
[ 2008/05/17 10:33 ] [ 編集 ]

>ねこげんき。さま
トロってソ○ーの「どこでもいっしょ」だかのキャラのトロですか?!あのキャラはかわいいなぁ♪

いやいや、ワシ動物飼っててメチャメチャ失敗してるんです。愛知→東京の泊まりライブで、鳥の世話を怠って死なせたり、子供の頃はウサギが小屋に入らなかったからって棒で殴ってた!!ひで~…動物虐待…。
子供の頃は、実は動物がそんなに好きじゃなかったんですよ。それが二十歳を過ぎてから、回りの影響もあって、動物に対する見方が変わったんです。

昔から親がしつこく動物を飼ってたのがようやく今、少し見えて来たのかな?

だからホントようやくスタートラインなんですよ。
婆ちゃんになる頃にはもっと色々見えてるといいな♪
[ 2008/05/19 01:12 ] [ 編集 ]

>雑草Zさま
「竜宮城」…(笑)。そういえば、スズメからツヅラが届いてないっ!(笑)
去勢と焼き印…動物も神経が通ってるから、麻酔も無しにそんなことをされたら絶対痛いですよね。
テレビで「高級犬を飼っても引越し等で飼えずに保健所へ」というのを時々見ます。
家畜を屠殺するのは、自分が消費者である以上は全否定できません。が、10万もお金出して好きで飼って、飼えなくなったら結局捨てるって…。
動物の問題は色々ありますが、飼い主は何のためらいも無くペットを手放しているのか?この報道を見る度、いつも考えてしまいます。
[ 2008/05/19 01:45 ] [ 編集 ]

一期一会だねぇ

イイコトしたね もしかしたら ぴよ は、もう優しくしてもらった人間のコトなんか忘れて空を飛び回ってるかもしれない でも それでイイじゃないか!
やさい がいつまでも忘れなければ いつか 逢えるさ いつでも逢えるさ
[ 2008/08/04 03:03 ] [ 編集 ]

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