FC2ブログ

















第五十一幕 ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

見事に掘り出した人間の業    映画『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』

映画 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』 ポスター 海外版&国内版
映画 『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』 ポスター 海外版&国内版

 ひとり地中から金を見いだしていた山師ダニエル・プレンビュー(ダニエル・デイ=ルイス)は、やがて仲間たちと石油の採掘をはじめます。
 
 そんなダニエルに、金欲しさから、ポール・サンデー(ポール・ダノ)が、故郷の、有力な油田情報を持ち込んできます。

 半信半疑ながらも、情報を買ったダニエルが、さっそく教えられたサンデー牧場をリサーチすると、そこには、地震の影響もあってか、地表に石油が滲み出ていました。

 プレンビューは、すぐさま一帯を安値で買い占め、村人との採掘交渉もまとめ、アメリカ西部の小さな町リトル・タウンでの石油掘削が本格的に始まりました。

 リトル・タウンには教会があり、ポールの弟、イーライ・サンデー(ポール・ダノ:二役)が牧師で熱心に布教活動をしていました。

 イーライは、当初、息子H.W.(ディロン・フレイジャー)の健康保養のためとしたプレンビューの土地買い占め理由の嘘を見破り、教会への5,000ドルへの寄付を条件につけました。

 しっくりいかない、プレンビューとイーライとの間は、息子H.W.の治癒の件をめぐってや、海までのパイプライン延伸に必要な土地の所有者がイーライの信者であったことから、延伸許可の取得のため、不信心者のプレンビューにとって、屈辱的な教団入会受け入れなど、ことあるごとに対立します。

 この対立はやがて思わぬ形で噴出するのでした、・・・。

 映画は、地下に眠る金や石油を掘り当てるプレンビューの姿を子細に描くことで、プレンビューの持つ野心、強欲、不信心、人間不信、荒げた暴力、非人間性といった、人間の隠し持つ業の深さを丹念に掘り起こしていきます。

 計算され尽くした音楽が、登場人物の心情の内面を代弁するかのように見る者のイメージを掻き立て、映画に奥行きを与えます。

 がっしり組まれた緻密な骨格を持ったこの映画は、人間の奥深くに潜む業を見事に引き出し、善悪を超越したその業の圧倒的な凄まじさを前にしてわたしたちは思わず息を止めます。


 凄まじい力量を持つ映画「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」を堪能あれ。




投稿者: 今井 政幸


『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』 公式サイト



サントラ&原作もチェック!





[人気blogランキング] ←クリック投票に協力して下さいませっ!
関連記事




人気ブログランキングへ にほんブログ村 その他趣味ブログ 多趣味へ ←クリック投票に協力して下さいませっ!


コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する



おはようございます!
最近映画見てないですね・・・
たまには感動の名作を見てみたいですね。

今日の応援ポチ!(^_-)-☆
[ 2008/05/15 06:42 ] [ 編集 ]

たまには感動の名作を見てみたいですね。

これは大人の映画でありました。
[ 2008/05/15 20:42 ] [ 編集 ]

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://anthony3b.blog108.fc2.com/tb.php/1119-19971eda