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第18回 エッチなパンツも悲しくなるほどに JOY DIVISION

映画『JOY DIVISION』 のパンフレット
映画 『JOY DIVISION』 のパンフレット

波がきた

押し寄せられて

迫りあげて

でも その波が

頂点で切れてしまったら


どうなってしまうのだろう



 映画 『JOY DIVISION』 を見に行った。ニューウェーブが好きな人ならお馴染みのバンドである。

 しかし、ワシは JOY DIVISION のアルバムは1枚も持っていない。ところどころ知識不足の面も見えるかと思うが、ご容赦願いたい。

 例によって、シネマテークでのレイトショーで、その日は火曜日。なのに、約50人ほどの鑑賞客が!!

 これは、小規模の映画館としては快挙だと思う。

 以前、同館にラモーンズのトリビュートライヴのフィルムも見に行ったのだが、その時は、金曜日の夜だというのに、たったの5人しか客がいなかったのである。ラモーンズで5人て、どうよ?(泣)

 客の多さに映画への期待が高まる。

 イギリス・マンチェスター。立ち並ぶ団地に、もうもうと煙を吐く工場地帯。

 昔、公害の勉強の時に出てきた四日市とイメージがダブった。

 しかし、JOY DIVISIONが産声を上げる1970年代後半は、イギリス全体が不景気にあえいでいた。

 荒廃した工業都市、マンチェスター。そこでかの有名な、セックス・ピストルズのライヴを見たバーナード(ギター)とピーター(ベース)は前身バンド、WARSAW(ワルシャワ)を結成、そこにイアン(ボーカル)スティーヴン(ドラム)が加わり、JOY DIVISIONの歴史が始まる。

 ボーカルのイアン・カーティスは、19歳にして結婚し、障害者のリハビリテーション・センターに勤めていた。

 しかし、マイクスタンドを前にした彼は、ダンスというより宙をしゃにむに掻きむしるようなステージアクション、そして何と言っても、何処を見ているのかさっぱり分からない目つきで歌うのだ。

 一応目線は真っ直ぐなのだが、何か対象を見てると言うより、それを突き抜けて、その先を見ている様な目である。

 ハッキリ言ってコワい。

 これではアッチの世界の人である。

 JOY DIVISIONはパンクに影響されて始まったにも関わらず、文学や詩を好む、イアンの内面へ向かう様な悲しい歌詞、そして、シンセサイザー等のデジタル要素を取り入れた音により、いわゆる「パンク」とは全く別の物になる。

 敏腕マネージャーによってテレビ出演が決まったりと、あっと言う間に、JOY DIVISIONはスターダ
ムへの道を駆け登った。

 しかし、イアンはてんかんを発症してしまう。

 急激に起こる激しい発作。

 ワシも過呼吸に襲われたことがあるから、その苦しさを思うと胸が詰まる。

 悪いことに、治療のための薬が、彼の躁欝を激しくさせていった。

 アメリカへのツアーが決まっていた。イアンはスターダムを登ることを期待していた。

 てんかんの発作。

 本妻と、恋愛関係にあった女性との三角関係。

 様々な、波が、彼を追い詰めた。

 頂点は間近に迫っていた。

 そしてそこで切れた。


 イアン・カーティスは自ら命を絶った。享年23歳。


 彼はそれまでにも自殺未遂を起こしていたが、誰もがまさか本当に死ぬとは思っていなかった。

 「天才だ」とイアンの歌詞を誉めたメンバーが、後でその意味に気付いた程である。

 きっと生真面目なイアンは、一人で何もかも抱えていたのだろう。

 彼のステージアクションも、奇をてらった訳ではなく、きっとそうすることしか出来なかったのだ。

 自殺については、賛否両論あると思う。賛成する人はあまりいないと思うが、あまりにも一生懸命になりすぎて、全てを燃焼してしまったら、あとは終止符を打つ作業だけなのだ。

 「いい加減な生き方」など、思いつきもしなかっただろう。

 彼が魂を打ち込んで生きたからこそ、JOY DIVISIONを大して知らないワシも、スクリーンの前に吸
い寄せられたのだと思う。

 JOY DIVISIONとは、ナチス・ドイツ将校専用の慰安所だ。

 そして、「慰安」は「イアン」と読める。

 この妙な偶然に気付き、日本にいながら、生きたイアンの映像が見れたことに感謝したい。



 テンポの良いカメラワークにも、センスの良いパンフレットにもJOY DIVISIONへの愛を感じた。
間に合う方は30日(金)まで名古屋シネマテークで見て下さい!

 夜8:30~10:03のレイトショーです。




投稿者: やさい

[編集長-補足]

 JOY DIVISION のライブでの証明はストロボの点滅などを廃したシンプルなものだった。

 それは、ステージ上で歌うイアンが、てんかん発作を起こさないように(刺激を与えないように)するための配慮だったのだが・・・

 派手なステージではないが、観客の心を打つ サウンドとアクション!

 ドアーズ の ジム・モリソン を彷彿させるような陰鬱な歌い方をするイアンと、ゴシック・ロック 、ポジティブ・パンク の元祖ともいえる形式美・様式美を配したサウンド!

 イアンが死んだのはアメリカ・ツアーに旅立つ日の前日、相当なプレッシャーがあったに違いない。

 その日は月曜日・・・

 残されたメンバーは 「NEW ORDER」 と、バンド名を変え、新たに旅立った。

 『Blue Monday』というレクイエム(鎮魂歌)を携えて...
 

そんな JOY DIVISION の映画が2作、公開された。

 
 1本はやさい嬢が見たもの

映画 『JOY DIVISION』 公式サイト


 そして、もう1本はイアンの妻デボラの著書 『タッチング・フロム・ア・ディスタンス』 もとにイアンの半生を描いた 、写真家・アントン・コービン 監督・作品 『コントロール』。

 この作品は主演の サム・ライリー が、イアンのそっくりさんだということばかりが話題先行していたが、初の監督作品ながら(音楽PVなら、メタリカ、ニルヴァーナ、U2、デペッシュ・モードなどを手がけていて有名だが)、英国インディペンデント映画賞や第60回カンヌ国際映画祭カメラ・ドール(特別表彰)などを受賞している珠玉の作品だ。

映画 『コントロール』 公式サイト


と、ここで僕が彼らの楽曲の中で一番好きな 『She's Lost Control』 のライブ映像と、永遠の名曲 『Love will tear us apart』 をどうぞ!


(時間帯や接続状況により視聴できない場合有。時間が経ってからどうぞ)



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これまた気合のノった批評ですね。

JoyDivision。唐突に登り詰め過ぎたのかなぁ、もっとキャリアを積んでからデビューしていたらとか、病が発覚した時点で活動を休止していれば短絡的な行動はなかったのかなぁと考えてしまいます。
どんな理由であれ自殺を肯定しません。僕は自殺後影響力を持ったバンドは全てクソだと思っていますが、自殺者にはお疲れ、と言いたいです。
今宵はイアンに慰安あれ、とか思いながら…乾杯!
[ 2008/05/31 00:45 ] [ 編集 ]

>SINさま
発作は肉体的にかなりの疲労を伴うので、イアンはかなり辛かったと思うんですよ。しかも三角関係に、世界的なバンドになろうというプレッシャー、で、ここで「自殺以外のラクな生き方を選べなかった」というところに、イアンの悲しい程に一直線な気質を感じて止みません。
あるいはタミフルみたいに薬が悪影響していたのか、ということも考えています。現在でも薬の副作用というものはあります(というか用法・用量を間違えば毒なのだが)ので、研究が進んでいない30年前ならなおさらだと思います。薬学に無知ですので、この辺りは推論ですが。
結末は悲しいけれど、イアンは人生を23年間に凝縮して生きた、それでいいとワシは思っております。
[ 2008/05/31 03:26 ] [ 編集 ]

ナチスドリンク!

ひまなので
炭酸飲料について検索したら
ブッシュ共和党はぺプシコーラ
オバマ民主党はコカコーラってヒットした

ちなみにファンタを発明したのは
ナチスドイツ

>JOY DIVISIONとは、
ナチス・ドイツ将校専用の慰安所だ。

ヒトラーもファンタを絶賛したから
将校もファンタかな

[ 2009/10/24 17:53 ] [ 編集 ]

鞐芟繿鱶鴾 髓瑩

--- 鞐芟繿鱶鴾 髓瑩 ---
[ 2012/04/05 17:58 ] [ 編集 ]

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